寺山修司の舞台が好きだと言いながらこれしか観たことがないのだ。いきなり買うのはちょっと、とか思ってしまうので。
舞台は舞台で観なければいろんなものが死んでしまうと思うのだけど(最近期待して見た蜷川幸雄のムサシでもすごく思った。蜷川作品は特に顕著なのかも)それでもこれはよかったなああ。
読物や写真で知ってから、舞台の映像を観るまで結構間があったんだけど、やっぱすき。
好きなものがとっちらかってる自分だが、これは確信を持って、好み!どんな舞台が好きなの?寺山修司すきです。と答える。《 舞台に詳しいわけでもない。
でもアングラならいいわけじゃなくって、唐十郎もおもしろいけど私には若干暑くるしいと思った。ART COMPLEXにきた黒テントは好みじゃなかった。だから生が逆効果でしんどかったかも。これは佐藤信じゃないから元々の黒テントはまた違うだろうけど。初期のを観てみたいなあ。
エロスの要素は必須なんだけど、曖昧にボーダーみたいのが自分にはあって、越えると正直気持ち悪いと思ってしまう。気持ち悪くても、そのじっとり感がいいなと思えることは多いけれど。
寺山修司は激しいようで、どこか静かなイメージがある。よくも悪くも、冷めてる?でもロマンチックで。でもドロッともしてる。スッと切り込むホンと、ダークで華美な演出。なんかその塩梅が好みの味わいのようですん。
レミングは、アパートで隣との壁が急に消えてしまって話が始まる。 あの壁は自分と外との隔たり、それが自我なり社会なり何にでも置き換えられるけど、それがなくなってしまって、見るのと見られるのとが入り交じる。それは不安でもあれば解放にも感じるような。あ、ATフィールドみたいなもんだね。
【阿呆船 —理性とは二流の狂気である—】
万有引力の本公演行きたい。行く!8月はむずかしいかも〜10月!野外!
公演後のカーテンコールを、寺山修司はやらない、舞台を現実ではなくそこで終わりのものにしてしまうから、と話すのを見て、ますます考え方がしっくりきた 。
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